小机城址は戦国の戦の最初の舞台となった歴史が残る隠れた横浜市の名城

新横浜は新幹線も通る現代の交通の要所となります。

東京駅から新大阪を結ぶ通過地点であり、新横浜は商業都市として駅ビル、大手企業も集まり、コンサートやイベント会場にもなる横浜アリーナや横浜F・マリノスのホームスタジアムの「日産スタジアム」もある地域になります。

鶴見川がそばを流れ近代開発により、駅の周りは体育系グランドや公園広場、高等学校が設けられ、JR横浜線や横浜市営地下鉄ブルーラインの鉄道が通り、都内へ向かうための第三京浜が敷かれ交通にも便利となっています。

その地は戦国時代の城があり、戦で攻め落とされましたが続日本100名城に選ばれた城跡があります。

この続日本100名城に加えられている「小机(こづくえ)城址」を紹介したいと思います。

今回も最後までこのブログにお立ち寄りください。



小机城址は戦国の戦の最初の舞台になった歴史が残る隠れた横浜市の名城の一つ

小机城城址は戦国時代の始まりの「永享の乱」の戦の舞台となった城跡

当時横浜村の小机城、ここは名門の豊島氏の詰城でした。

「小机はまず手習いの初めにて、いろはにほへとちりぢりとなる」とこの小机城を攻めた太田道灌(おおたどうかん)氏の一句がある城です。

歴史によると戦国時代の始まりともいわれる「永享の乱(えいきょうのらん)」の頃に関東管領上杉(かんとうかんれいうえすぎ)氏によって築城されたと伝わります。

その戦の発端となる「長尾景春(ながおかげはる)の乱」が勃発し、景春氏は古河公方(こがくぼう)と同盟し両上杉家【山内上杉(やまのうちうえすぎ)氏、扇谷上杉(おうぎがやつうえすぎ)氏】と対立する戦が起こります。

対立のなか豊島氏は練馬城より挙兵をし、長尾景春氏に加勢しました。

対する両上杉軍につく太田道灌氏が先頭をきり、豊島氏の平定とし兵を向けて動きます。

太田道灌氏は戦上手で豊島氏が護る練馬城、滝野川城、板橋城と攻め落とし豊島泰経(としまやすつね)氏は石神井城(しゃくじいじょう)へ落ちます。

しかし手を緩めない太田道灌氏は、石神井城も愛宕山(あたごやま)に陣を敷き豊島氏に城の取り壊しを条件に和睦(わぼく)を申し出しますが、それを豊島氏は受け入れず交戦に及びます。

徐々に兵力を失う豊島泰経氏らは夜に石神井城を脱出し平塚城へ移りますが、すぐさま道灌氏に攻略されてしまいます。

その後丸子陣屋から小机城へ落ち豊島泰経氏は兵を整えます。

太田道灌氏は鶴見川をはさんだ亀之甲山に陣を敷き、豊島氏の立て籠もる小机城と対峙します。

2か月の戦闘により、とうとう豊島氏を最終的に力攻めで、太田道灌軍に落とされたと伝わる。

よって平安時代に起こった前九年の役に源頼義(みなもとのよりよし)氏と義家(よしいえ)氏に参陣し歴史の表舞台にたった名門豊島氏はここに名実ともに滅びました。

新横浜付近には今も地名に、「磔原(はつけっぱら)」や「赤田谷戸(あかだやと)」「十三塚」「九養塚(きゅうようづか)」が残り太田道灌氏が戦に及んだその歴史を偲びます。

小机城はその後入城もなく一旦廃城となりました。


小机城は関東の覇者の城へ

北条氏綱により修復され、現在に小机城址が残る

北条氏綱(ほうじょううじつな)氏の関東平定により配置の守りとして、小机城や茅ケ崎城(港北区都筑区の城跡)などが小田原城の支城で修復され土塁、曲輪や空堀が堅固な城へと手が加えられました。

これにより小机城も後北条氏の包囲網となり、小机衆が組織され守りとされました。

しかし1590年の太閤秀吉(たいこうひでよし)公の大軍の包囲網の小田原討伐によって、後北条氏が100年の栄華をもって滅びました。

その時小机城も無血敗戦となりました。

そして小机城は、相模国に入った徳川家康(とくがわいえやす)氏の預かりの所領となりますが、一時は配置の護りに使われますが、茅ケ崎城と共に配置からは外れていき廃城となっていきました。

横浜市の城跡 小机城址市民の森を歩こう

現在は小机城址市民の森として残るように小さい城ながらも、城郭が港北区により整備されて令和3年にも城内の発掘調査も施されています。

城址公園の入り口には、根古屋広場にトイレも完備されそこから竹林の道を上がっていきます。

まずは土橋の両側には大堀切に圧倒されます。

当時の後北条氏により改修されたと頃は、今よりもさらに2mは深い堀になっていたと考えられています。

この時点で、お城マニアはアドレナリン出まくりになるのですが、お城に興味ない人は、ただのオタク的な姿にしか見えないと思われます。

次に本丸と称されている冠木門(かぶらぎ)をくぐると広場になり、西の堀がわに西ノ曲輪があり、反対側の奥へ進むと二ノ丸広場と櫓台跡(やぐらだいあと)があります。

裏へ廻ると竹林で囲まれた堀切を道のように歩く歩道があり、堀や土塁、虎口を堪能することができるようになっています。

ぜひ竹林のこの堀切は近くに行かれた時は、拝観してもらいたいです。

言葉や文面では感じられない土塁の高さに、圧倒される感を味わっていただけると思います。

また一部城郭の縄張りは近代住宅地化によって、遺構は消滅している部分はありますが、さらに残念なことに第三京浜が開通されていることが、小机城の城郭を割って走ってしまっています。

(私も30代半ばまで小机城の存在を知らずに第三京浜を港北区あたりを横切って走り抜けていました。なんて罰当たりな)

第三京浜の反対側は急な階段を登り下ると、小机富士があり富士仙元大菩薩の石碑が立られています。

敷地を抜けるとマンションの駐車場から、JR横浜線を高台から見える場所にたどり着き、現在の空間に戻るといった感じです。

また小机城下に寺院「雲松院(うんしょういん)」が建立されてます。

ここも小机城址ゆかりがあり、小机衆の笠原越前信為(かさはらえちぜんのぶたね)氏が建てた寺院と伝わりまして、今はあのNHK大河ドラマの「風林火山(ふうりんかざん)」で主役の山本勘助(やまもとかんすけ)役や「真田丸」では徳川家康(とくがわいえやす)役を演じた、俳優の内野聖陽さんのご実家だそうです。

小机城跡にアクセス

小机城址はJR横浜線だと新横浜駅の次の駅にあるJR小机駅から徒歩15分程度の所にあります。

JR小机駅は木造平屋建ての駅舎から現在の表層に建て替えられ今にリニューアルされた駅になってます。

南口側はさほど賑やかではないですが、商店街やコンビニエンスストアなどがあり横浜市城郷小机地区センターがあるよくある駅の風景です。

北口側は、住宅は密集するほどはなく横浜国際総合競技場へ続く方向の道が舗装されていますが、住宅はまばらでにぎやかさはありません。

ですが競技場に着けば、周りはテニスコートや野球場、スケボー広場にあの日産スタジアムがあり活気のある場所です。

西側の農園のある通りを歩いていき第三京浜の方面へ向かうと、緑色の小山が見えます。

看板は手書きの地域センターの方たちが手作りしたものが、見落としてしまう場所にポツンとある感じ。(現在は電柱に案内も張られていてアクセスしやすい

JR横浜線のトンネルの付近は新興住宅地が立ち並んでいます。

こんなところに本当に城跡があるの?って思ってしまう住宅街の景色になりますが、「小机城址市民の森」の看板に案内されるように進むと一気に景色が変わります。

山の公園のような入り口に、城址公園の案内板と民間トイレが設けられて見学者の方も考慮された公園になってます。

また毎年春に開催されている「小机城址まつり」も行われ、武将に扮したパレードが盛大に行われます。

その他横浜市に城跡の伝承や遺構が残る場所に興味のある方は、こちらのブログもみて下さい。

横浜市の城は面影だけが残る城跡が多く謎めいている(青木城・権限山城から茅ヶ崎、小机城などお城マニア編)
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横浜市の城跡 続日本100名城スタンプ・御城印

また小机城駅南口に横浜市城郷小机地区センターがあり、そこで小机城の続日本100名城スタンプをもらっていくことが出来ます。

また小机城の御城印は、横浜市営地下鉄ブルーライン「センター北駅」のそばになります、「横浜市歴史博物館」にて300円で受け取ることが出来ます。

はす向かいに歴博通りの交通安全ゴリラ”都築まもる君”が目印になります。

同時に茅ケ崎城の御城印も購入することも可能です。

その茅ケ崎城址公園もセンター南駅から歩いても10分位の所にあります。

同時にご見学してみてほしいです。

横浜市城郷小机地区センター:横浜市港北区小机町2484-4

横浜市歴史博物館:横浜市都筑区中川中央1ー18ー1

横浜市の城跡の小机城食べ歩き練り歩き おまけ

駅周辺はこじんまりとしている町並みで、食事処は夕方からのところが多いですね。

食事とくつろぐ場の参考にして下さい。

横浜市の城跡 小机城食べ歩き 横浜じじ

お手軽に食事ができる鉄板焼きが楽しめるのはここ「横浜じじ」は営業17時から22時まで。

テーブルの鉄板でじゅうじゅうお好みの焼き加減で、お好み焼きや焼きそば、もんじゃ、くう~たまらないですね。

鉄板焼の牛ステーキは厚切りで美味しくサワーに合うんです。

一人じゃなく仲間とわいわいと2人以上で行きたいお店です。

営業時間:17:00~21:20(日、月曜定休)

☎0454736210

横浜市港北区小机町2543

練り歩き 崎陽軒プチミュージアムショップ

電車の車内をイメージした店内の「崎陽軒 プチミュージアムショップ」で横浜名物シュウマイをおみあげにどうですか。

予約なしで工場見学もできるので、お子さんと一緒にシュウマイやシュウマイ弁当作りやシューマイの歴史も見て、聞くことが出来る場になっています。

営業時間:10:00~16:00(日、月曜定休)

☎0454725890

横浜市都筑区川向町675-1 第三京浜港北インター付近

練り歩き スーパー銭湯港北の湯

港北インターから車で帰る前に「スーパー銭湯港北の湯」でサウナに入ったり、黒湯に入ってさっぱりしませう。

天然温泉かけ流しと露天風呂もあり、ホールにはお食事処や理髪店もあるので、半日ゆっくりもできる日帰り温泉です。

お城散策で少々歩き疲れた体を癒しに、寄ってから帰るのもたまにはいいんじゃないですか。

営業時間:10:00~翌1:00

☎0454700026

横浜市都筑区折本町248


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